2026年1月 新春浅草歌舞伎 第一部 〜令和八年の歌舞伎初めは浅草で〜

2026年1月5日🎍、令和八年の歌舞伎初めとなったのは、毎度恒例の浅草公会堂「新春浅草歌舞伎」!✨
昨年に続き、座頭の中村橋之助をはじめ、中村莟玉、市川染五郎、尾上左近、中村鶴松というおなじみの顔ぶれに、今年は新たに市川男寅が加わり、総勢6人がメインを務めます🎭
さらに今年は、鶴松と左近の襲名披露。そして橋之助は昨年の婚約発表から、年内の結婚も予想されるなど💍、まさに“おめでた”が重なる公演。
というわけで、いつにも増して楽しみな新春公演🌸
ミナミの視点で「絵的に面白かったこと」や「ちょっと気になったこと」を中心に、まずは第一部をゆるりと観劇記として綴っていきます✍️
どうぞ最後まで、ごゆっくりお楽しみください🍵
今回の公演の詳細については「歌舞伎美人」をご確認ください👇
➡️ 令和8年1月浅草公会堂「新春浅草歌舞伎」
📘 「新春浅草歌舞伎 第二部観劇記」アップしました!
🎍毎年恒例の開演前『浅草ルーティン!』

歌舞伎座観劇前には、脇にある歌舞伎座神社で公演の無事を祈願するのが恒例ですが、新春浅草歌舞伎の場合は――浅草寺……ではなく😅、勘三郎鼠小僧にご挨拶です🐭✨
「今年は鶴松くんの襲名もありますので、まずはこの浅草が無事に終わるよう、どうか見守ってください……🙏」
ということで、いざ浅草公会堂へ!🏃♂️💨
筋書きと役者さんのお好み弁当を購入し🍱、向かうはいつもの5階にある三階席。
浅草公会堂は、三階席でも歌舞伎座と比べるとずいぶん近くに感じますね👀
この距離感は、やっぱりうれしいところです。
そして毎回、地味に気になるのが座席の埋まり具合。
一階席はほぼ満席の一方、三階席はチケットWeb松竹上では「満席表示」なのですが、実際には1割くらい空席があります🤔
私の前の二列(8席)なんて、誰も座らず終いでした。
購入はしたものの、当日来られなくなることはあるでしょうが、それが毎回これだけ続くとなると……ちょっと不思議ですね。
とはいえ、細かいことはさておき 🎶
令和八年『新春浅草歌舞伎』、いよいよ開演です!🎭✨
第一部

さあ、第一部の開幕です🎭
……が、その前に前説に出てきたのが、えーと……誰だっけ?😅
顔写真と照合した結果、中村吉兵衛さん……かな?
そして、お待ちかねのお年玉ご挨拶は、2月に襲名を控えた鶴松くん🎍
裃姿に白塗り、月代を剃ったちょんまげという、いわば正装での登場。どうやら本日が、今回最初のお年玉ご挨拶ということもあってか、気合い十分の装いです✨
自分が演じる『梶原平三誉石切』の奴菊平のこと、『相生獅子』では最年少の左近と、最年長の自分がコンビで踊ること🦁、さらに『傾城反魂香』では橋之助と「一緒にやろう」と約束していたことなどを語り、
「“鶴松”としての公演は、残り三週間しかないんです」と、どこか感慨深げな表情を見せていました。
🎭『梶原平三誉石切』―斬れないのは忠義の心と親子の絆―

最初の演目は、時代物の『梶原平三誉石切』。歌舞伎では敵役として登場することの多い梶原平三が、今回は実にかっこいい主人公として描かれます⚔️
梶原を演じるのは、これまたかっこいい美学を持っていそうな市川染五郎。まだ二十歳の若武者が、祖父や大叔父の得意とした大役に挑みます🔥
さあ、いよいよ開演……と思いきや、ここでちょっと珍しい光景が👀 なんと、高砂屋の女形・中村梅乃が立役で登場!
居並ぶ大名たちの中で、妙に優男っぽい雰囲気で異彩を放っていましたね〜。開演早々から、なかなか貴重なものが見られました😳
さて、最初に登場するのは、橋之助演じる大場三郎と、男寅演じる俣野五郎。
橋之助は座頭二年目の貫禄でしょうか、実に堂々としています。今回は父から教わったお役というところに伝統の重みを感じます👏
一方の男寅くんは、やや無理しているかな?という印象も🤔
筋書のコメントでは「俣野は自分と正反対のタイプなので勉強していきます」とありましたが、なるほど、そんな感じ。千穐楽にはどう変わるのかも見てみたかったですね。
そして、主役の梶原平三・染五郎が登場! さすがの人気で、ここで一気に客席の空気が変わります✨
浅草は二年目ですが、貫禄は一番あるのかもしれません。
とはいえ、やはり目を引くのは尾上左近演じる梢ちゃんの可愛らしさ🌸 父・松緑さん曰く「かわいいと言われて調子に乗っている」そうですが、なんのなんの。若い時にしかできない役、ありますよね。
梢とともに登場、又五郎さんの六郎太夫。最近どこかで見たなと思ったら、昨年10月の歌舞伎座『賀の祝』での白太夫が印象に残っていました👀 六郎太夫は意外にも初役とのことですが、嘘をついて梢を帰らせる場面の見送り方が、実に切ない……。
今後、こういう役がますます似合っていくのでしょうね。
鶴松くんは奴菊平で登場しますが……奴って、こんなにかっこいい役でしたっけ?😲
さて、物語は刀の鑑定へ。試し斬りの「二つ胴」として、犠牲になることになった六郎太夫。そこに梢が戻ってきて泣き叫びますが、誰も耳を貸さない😢
左近くんの梢ちゃんの訴えは実に悲哀を誘いますが、居並ぶ大名たちがそっと目を背ける姿が、妙に印象に残りました。
梶原方の大名も大庭方の大名たちも、結局は主君に逆らえないのか……。
『寺子屋』ではありませんが、「せまじきものは宮仕え」と、心の内では思っているのでしょうか。権力の前での人の無力さ、現代にも通じるものがあるように感じます🤔
……などと思っていると、梶原の二つ胴試し切りが炸裂⚔️💥
結果はご存知の通り、六郎太夫だけは無事。試し切りに失敗した形の梶原は、刀を掲げ、じっとその刃を見つめます。
自らの剣の腕以上に、六郎太夫に傷一つつけなかったのは、まさに名刀の力――そう確信しているかのようでした。
その後、大庭たちが去ったあと、すべてを六郎太夫親子に告白した梶原。改めて、刀の試し切りを行います。
ここで登場するのが、播磨屋型といわれる演出。客席に背を向けたまま、向こう向きに石の手水鉢を真っ二つに!😳
以前見た仁左衛門さんの梶原は、奥から割れた手水鉢の間を通って前に出てくる型でしたが……どちらがいいかと言われると、悩ましいところ。こちらのほうが、よりリアリティがあるとも言えそうです🤔
最後は、花道を颯爽と行く梶原の後を、喜んで追いかける六郎太夫と梢🌸
三人に向けて、客席からは盛大な拍手が送られて幕となりました👏✨
勧善懲悪とまではいきませんが、爽やかな余韻に浸れる、実に良い芝居でした。
🦁『相生獅子』―新春を彩る、華やかな舞踊―

時代物をじっくり堪能したあとは、舞台の空気が一転。ここからは、華やかな舞踊が続きます✨
まずは、中村鶴松と尾上左近による『相生獅子』🦁 鶴松いわく「もっとも年の離れた二人」とのことですが、歌舞伎の世界では、正直とるに足らない年齢差でしょう。
『源氏物語』では、玉三郎が孫世代の染五郎相手に恋人役を演じていたりもしますからね……もっとも、玉様は別格なので、比較対象にはなりませんか😅
それはさておき、『相生獅子』は石橋物の一つ。ざっくり言えば、女形版の『連獅子』といった印象です。
ただし、衣裳替えの合間に僧が出てきて問答する場面はなく、その代わりに長唄で大薩摩の演奏が入る構成になっていました🎶
まずは前シテ。振袖姿の美しい姫が二人、華やかに舞い踊ります🌸 白の姫が鶴松、赤の姫が左近。舞台が一気に新春らしい色合いに包まれます。
ここで、ちょっと気になる場面がありました。左近が扇をくるっと空中で回す所作があったのですが、やや動きがぎこちない🤔
そのとき鶴松は扇を動かしていなかったので、「あれ、左近が何か間違えた?」とも思いましたが、左近だけの演技だった可能性もあり、正直よく分からず…… ただ、少し引っかかるものは残りました。
昨年10月の『小金吾討死』で、投げられた刀を小金吾・左近がキャッチできずに取り落とした場面を、ふと思い出してしまいました。
後シテは獅子の姿となり、勇壮な毛振りを披露🦁✨ とはいえ、女形の舞踊ということもあってか、『連獅子』と比べると、ややおとなしめな印象ですね。
少々気になる点はあったものの、全体としては新春にふさわしい、華やかな舞踊でした🌸
🌸『藤娘』―静かに心に残る、まるるの舞―

続いては『藤娘』。ようやく、まるること中村莟玉の登場です!✨
今回は舞踊演目に二つ出演し、なんと一言もセリフがないという、まるる。
……それでいいのか?と、ちょっと心配にもなります🤔
しかし今回の『藤娘』、振りは一般的に多い「藤音頭」ではなく、六世歌右衛門(まるるの養祖父)のために作られた「潮来出島(いたこでじま)」の振りで踊るとのこと。これはもう、気合い十分ですね🔥
もっとも、こちらは振りの違いを正確に覚えているわけでもないので、正直なところ、違いはよく分からないのですが(笑)「そういうものなのだ」と、記憶の片隅に留めておくことにします😅
ちなみに、『藤娘』の元になった錦絵を描いたのは浮世又平。このあと第二部で上演される『傾城反魂香』の主人公です。さりげなく繋がっているのですね👀
さて、藤が満開の舞台に現れるのは、黒塗りの傘をかぶり、手に藤の花房を一枝持った美しい娘🌸
桜が多い歌舞伎の舞台の中で、藤づくしというのは、なかなか独特です。
それにしても、女形の所作は実に美しい。歴史の中で磨き上げられてきた、まさに芸術ですね✨
映画『国宝』でも、『藤娘』をはじめ舞踊の場面が多く描かれていましたが、やはり舞踊というものは、シンプルに心に響く力があるのだと感じます。
後見は、先ほど珍しい立役を披露していた中村梅乃。まるるにとって、頼れる女形の先輩です。
後半は衣裳も、黒から明るい白を基調としたものへ。そして最後は、名残惜しそうに空を見上げて幕となります……。
第一部のラストを飾るに、ふさわしい舞踊でした🌸
……ただ、なんか短かったような気もするんですが、 気のせいかな?😅
🎍 新春浅草歌舞伎 第一部終了
以上が、第一部を観劇したミナミの感想です✍️
一番の注目は――中村梅乃丈の立役姿!
……と言いたいところですが、ここは素直に、主要メンバーたちの奮闘ぶりを称えたいですね。
さわやかな中に、芯の強さを感じさせる男を演じた染五郎。
座頭として、伝統の重みを背負いながら舞台に立つ橋之助。
新たな可能性に挑戦する男寅。
鶴松と左近は、襲名という節目の年の幕開けを、自ら寿ぐような舞台。
そして莟玉は、女形憧れの舞踊を、自身のルーツと重ね合わせるように踊ります🌸
こうした、若いメンバー一人ひとりの背景や立ち位置が、自然と垣間見えてくるのが、新春浅草歌舞伎の大きな魅力だと感じました。
ちなみにこの記事をアップした1月8日には、浅草メンバーによる解説動画も公開されていました📹
……できれば、観劇前に見たかったな〜😅
🔗2026新春浅草歌舞伎の解説(前編)動画はコチラ👇️
というわけで、第一部はここで一区切り。
第二部の観劇記は、また近日中にアップします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
※本記事内の写真は、すべて劇場にて撮影許可のあった場面、または私的鑑賞記録として撮影したものです。









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