2025年12月 歌舞伎座・第二部、第三部観劇記 〜令和七年、歌舞伎の締めくくり〜

2025年12月30日

2025年12月「十二月大歌舞伎」が開催されている夜の歌舞伎座

2025年12月24日、クリスマスイブ🎄ですが、歌舞伎座「十二月大歌舞伎」を観劇してまいりました✨
街はすっかりクリスマスムードでしたが、そんな中で迎える歌舞伎座の一日は、やはり特別な空気があります🎭

先日アップした第一部『超歌舞伎』の観劇記に続き、今回は第二部・第三部の観劇記をしるしていきたいと思います📝

第二部は『丸橋忠弥』と『芝浜革財布』。
第三部は玉三郎による『与話情浮名横櫛』、そして8月の衝撃的な初演から、わずか4ヶ月での再上演となる『火の鳥』🔥🕊️。

観劇前の予想とは、ちょっと違った部分もありましたが……🤔
兎にも角にも、令和七年の締めを飾る歌舞伎舞台の幕開けです✨


今回の公演の詳細については「歌舞伎美人」をご確認ください👇
➡️ 令和7年12月歌舞伎座「十二月大歌舞伎」

🍶 第二部 ― 古典でウトウト…からの芝浜でほっこり年の瀬

2025年12月「十二月大歌舞伎」第二部の絵看板
尾上松緑の古典と、中村獅童&寺島しのぶによる人情劇再びの第二部です。

⚔️ 『丸橋忠弥』 ― 眠気と戦いながらの古典歌舞伎(見せ場、見逃した)

第一部からうってかわって、古典歌舞伎の登場です🎭✨
といっても初演は明治3年とのことなので、古典の中では比較的新しい部類といえるのでしょうか。
作者はかの有名な河竹黙阿弥ですが、江戸幕府の転覆をねらう人物が主人公というのは、失敗する話とはいえ江戸時代には書けなかったのかな🤔 なんて考えてしまいます。

序盤はさほど派手な演出があるわけでなく、淡々と話が進んでいくのですが……ここで大きな問題が。

眠い😪

普段やらない早起きをして出てきているもんだから、セリフがメインの場面になってくるとどうしてもウトウトと……😴

はっと気がついたら、伊豆守(中車)が二人の近習(男寅・左近)を従えて忠弥(松緑)を見送っている場面。
げっ、筋書には「伊豆守が忠弥に傘をさしかける場面は最大の見せ場の一つ」って書いてあるのに、見逃した〜〜〜😭

とりあえず筋書の写真で我慢しておきます、トホホ……。

気を取り直して第二幕🔄

ここで目を引くのは、河原崎権十郎さん演じる弓師藤四郎。
第一幕からも登場していますが、忠弥の嫁の父親という立場です。

自堕落な娘婿に腹を立てながらも、娘のためにと二百両も貸しています💰
現在だと2千万円というところでしょうか😳

藤四郎は忠弥の大言壮語に呆れながらも、どこかに何か芯のようなものを感じ、それを信じているのでしょう。
権十郎さんが、そんな藤四郎の微妙な心理を巧みに表現します🎯

以前、嵐橘三郎さんを唯一の「嵐」姓の役者で、絶滅危惧種のようだと書きましたが、「河原崎」姓も権十郎さんだけなんですね〜。
由緒ある名跡なので残してほしいところですが、由緒あるからこそ簡単に名乗れないものでもあるのでしょうか🤔

さて話を舞台に戻して🎬、やってきた二人の同志、加藤(亀蔵)と柴田(吉之丞)。
この二人を前にしても自堕落ぶりを隠さない忠弥が、詰め寄られて一変します。
このあたりの変わり具合が、松緑さんの妙ですね✨

そしてこの後、忠弥の幕府転覆計画を影で聞いていた三人の反応が、実に対照的で見どころです👀

女房おせつ(雀右衛門)は夫についていく覚悟を固め、忠弥の母・おさが(齊入)は足手まといにならぬようと自害。藤四郎は娘の身を案じつつも忠義を立てて伊豆守へ訴え出る……。
登場人物たちの複雑に絡んだ心理描写が見事な場面です。

そしてラストは忠弥の大立廻り⚔️🔥
得意の槍を手にできず、梁をひっぺがして闘うところに、武人としての剛毅さが表れています。

途中、捕手たちがクモの巣のように張り巡らせた縄の上に、忠弥がダイブする場面が❗

10月の『小金吾討ち死に』で、松緑の息子・左近が同じようにクモの巣の縄に乗る場面がありますが、ダイブするのはあれよりずっと怖い😱
親父の威厳を見せましたね〜😇

しかし奮戦虚しく、最後は捕まってしまうところで幕となります。

ちょっと眠かったところもありましたが😅、改めて歌舞伎らしい演目を堪能いたしました🎭

💰 『芝浜革財布』 ― 獅童&しのぶ再び!梶原善が想像以上に笑わせる

次は二年ぶりに寺島しのぶが歌舞伎座に登場する『芝浜革財布』です🎭
相方は前回出演したときの『文七元結物語』と同じ中村獅童。

この演目には、獅童演じる政五郎が友達とワイワイ騒いで飲み会🍶する場面がありますが、まさに獅童の「友達」を呼んできたとのこと。

その一人が俳優の梶原善ですが、まあ、この人が面白いこと面白いこと😆

梶原善に関して私は『鎌倉殿の13人』で殺し屋をやっていたのと、愛之助主演の映画『マザー』でこれもなんか殺し屋みたいな感じの役をやっていたのしか知らないので😅、暗いキャラが合う人かと思っていたぶん、ちょっとびっくりでしたね〜。

しのぶさんも前回出演したときは、女形と比較すると妙に若い声に聞こえて違和感がありましたが、今回はあまり違和感を感じませんでしたね🙂
なんでも高市総理の声を真似したとかなんだとかみたいですが🤔、獅童との夫婦役も堂に入ってます。

こうして女性が重要な役で歌舞伎の舞台に立つのを見ると、いつかは「女形」だけでなく、女性が男の役を演じる「男形」も出てくるのかもしれない、なんて思います💭

そしてラストは、新年の準備をしながらおたつが政五郎に革財布の真実を明かし🎍、なんともめでたい雰囲気で幕となります✨
年末にふさわしいおめでたい演目でしたね〜😊

👘 第三部 ― 玉三郎×染五郎、眼福なのに心がザワつく夜

2025年12月「十二月大歌舞伎」第三部の絵看板

さて、今回いちばん期待していたと言っていいのが第三部です✨
何と言っても玉三郎染五郎

現代最高峰の女形・玉三郎と、歌舞伎界の新たなプリンス👑
若手ナンバーワンと言っていい存在になりつつある染五郎。
この組み合わせ、期待しないほうが無理ってもんです😆

🌸 『与話情浮名横櫛』 ― 「あだ」の一瞬と、脳内に現れる仁左衛門さん

まずは『与話情浮名横櫛』。
年齢的には玉三郎から見て孫みたいな染五郎ですが、これまでも『源氏物語』などの共演で高い評価を得ており、今回も当然期待されます🎭

玉三郎はいまさらどうこう言うところもないのですが、
染五郎のセリフは力強さがありつつ、良くも悪くも若さも感じさせます💪

かの有名なセリフ「しがねえ恋の情が…仇(あだ)」ですが、
ちょっと「あだ」までの間が一瞬途切れたように感じて、そこが気になりましたね🤔

あと、なんだか拭いきれない違和感……
ああ、もしかして……無意識に仁左衛門さんと比較してる?😅

これは現時点ではいかんともしがたいところですが、
玉三郎のお相手はやはり仁左衛門さんなのです。

良し悪しではなく、それが答えみたいな感じですね🫧

染五郎くんもいつかは、
「仁左衛門さんにとっての玉三郎」のような、
この人しかいない…!という女形と出会ってほしいと感じますね〜🌸

まあ、私がそれを見られることはないかもしれませんが……😂

🔥 『火の鳥』 ― 8月の衝撃と、12月の戸惑い(團子ロス…?)

令和七年、そして松竹創業130周年のラストを飾ると言っていい演目、『火の鳥』🔥🕊️

8月の初演からわずか4ヶ月で再演という異例の舞台。
私も8月に観劇したときは、「これまでで最高の舞台」だったと思えるほどの感動があったのが、まざまざと思い出されます🥹✨

そんな舞台を一年の締めにもう一度観劇できるとは!🎊
……と思っていたのですが――

あれ、なんかちがう感じがする?🤔

実際、キャストが團子→左近、幸四郎→中車と変わってはいますが、う〜ん、そこが大きな原因とも思えない。

二回目だから感動が薄れた?😅
それもあるかもしれないけど……

正直、なぜだかはよくわからないのですが、あえて言うなら團子の存在感かなぁ。
染五郎と團子というのが昔からのコンビみたいな感じで、実際若手の中でもこの二人が群を抜いています👑

個人的には左近くん推してはいますが、この演目での染五郎の弟はやっぱり團子!というのが、思ったより私の中で大きかったのではないか?🤝

あと、玉三郎の出番が少し減ったのではないのか?😳
実際どうなのかはわかりませんが、特に最初に火の鳥が登場したときは、もっと長く飛び回っていたような……🕊️✨

いいときの記憶なのでかなり補正かかっているでしょうが、そう感じてしまったものはどうしようもありません😂

もう一つ、脚本が少し変わっています📜

帰ってきたウミヒコが火の鳥の羽しか持ち帰ってないのがわかったとき、
前回の大王(幸四郎)は「おまえはワシを騙した!」とかなり理不尽な怒りをぶつけていましたが、今回の大王(中車)は「もうだめだ〜」と落ち込むだけで、ウミヒコをあまり非難してません😶‍🌫️

また、前回のウミヒコ(團子)は「兄に取って代わろうという思いがあった」と心の内を話していましたが、今回のウミヒコ(左近)は、そこまでのことは言わなかったと思います🤔

要するに、各キャラがちょっとマイルドになって毒が減ったみたいな感じです🌿

いい作品なのですが、8月のときほどは感動できなかったというのが、率直な私の感想でした🙂

📊 おまけ ― 予約数で見る『十二月大歌舞伎』

さて、恒例の予約状況チェックです。
今回の12月公演、ミナミが目視で確認した数値を共有します 📈

第一部(『超歌舞伎』)

  • 全体(21日間/集計21日) 78%

第二部(『丸橋忠弥』『芝浜革財布』)

  • 全体(21日間/集計20日) 80%

第三部(『与話情浮名横櫛』『火の鳥』)

  • 全体(21日間/集計21日) 87%

1〜3部とも、今年の傾向から見るとやや少ないかなという感じがします。特に『火の鳥』がある第三部は満席になった日は一度も無く、8月がすべて満席だったことを考えると、ちょっと予想外の結果でした。昨年のデータもやや似たような感じなので12月自体が客足が遠のくのかもしれません。また、一年を通してのデータは「歌舞伎の達人」サイトでランキングにしたいと思います。

これらのデータは、ミナミが前日から開演30分前までの予約状況を目視で確認したものです。
あくまでご参考までに 📅


🎭 令和七年 歌舞伎座観劇まとめ ― 今年のベスト舞台、来年も駆け抜ける!

ということで、ミナミの令和七年・歌舞伎観劇も、ここでひとまず幕となります🎭

今年を振り返ったとき、とくに思い出深いのが――

芝居演目では👇
・『火の鳥』8月 🔥🕊️
・『木挽町の仇討ち』4月 ⚔️
・『白浪五人男 ー稲瀬川勢揃いの場ー』5月 🌊
・『高時』7月 ⏳

舞踊演目では👇
・『寿式三番叟』5月 🎉
・『三人道成寺』5月 🏮

こうして振り返ると、どれも実に印象的な舞台ばかりでしたね✨

ほかにも三大名作一挙上演があり、
『新春浅草歌舞』🎍
『刀剣乱舞〜東鑑雪魔縁〜』⚔️❄️
『超歌舞伎』🤖🎶
などなど……あげ始めるときりがなくなりそうです😆

そうそう、『歌舞伎絶対続魂(ショウ・マスト・ゴー・オン)』も、しっかり笑わせてもらいました😂

来年はまた、どんな歌舞伎を見せてもらえるのか――
今から実に楽しみです🌸

歌舞伎を愛する多くの皆さまとともに、
来年午年も、ぜひ一緒に楽しんでいきたいと思います🐎✨

最後までお読みいただき、
ありがとうございました!🙇‍♂️

※本記事内の写真は、すべて劇場にて撮影許可のあった場面、または私的鑑賞記録として撮影したものです。